株式会社HUMEDIT

クリニックのMEO対策|診療科別の難易度と口コミ運用を実測データで解説

クリニックのMEO対策で最も見落とされているのは、ローカル検索の難易度が診療科によって極端に違うという事実です。 私たちがAhrefs APIで実測したところ、「小児科 近く」は月16,655回検索されて難易度0、一方で「整形外科 近く」は月16,868回でありながら難易度62でした。検索数はほぼ同じなのに、難易度は0対62です。

同じ「MEO対策をする」でも、小児科なら数か月で上位に入れます。整形外科では同じ施策では届きません。自院の診療科がどちらの市場にいるかを知らずに始めるのが、最も多い失敗です。

この記事では、実測データを公開しながら、クリニックのMEO対策を口コミ運用まで含めて解説します。私たち株式会社HUMEDITは、グループで11院・多科目のクリニック運営に関わり、Googleビジネスプロフィールの運用を内製してきました。

この記事でわかること

  • 診療科別のローカル検索の検索数と難易度の実測データ
  • 自院の診療科が「無風市場」か「激戦市場」かの判定方法
  • Googleビジネスプロフィールの設定で必ず押さえる9項目
  • ビジネス名に「地域No.1」を入れてはいけない2つの理由
  • 口コミを合法的に増やす仕組みと、謝礼が禁止される根拠
  • 口コミ返信で医療広告ガイドライン違反にならない書き方
  • 低評価・誹謗中傷への対応手順
  • MEOの順位が決まる3つの要因
  • 自院プロフィールの診断チェックリスト34項目

クリニックのMEO対策とは

MEO対策とは、Googleマップやローカル検索枠で自院を上位に表示させる取り組みです。

MEOは Map Engine Optimization の略で、日本で使われる呼び方です。海外では「ローカルSEO」と呼ばれます。

表示される場所

表示先 内容
ローカルパック 通常の検索結果内に表示される地図+3件の枠
Googleマップアプリ マップ内での検索結果
ナレッジパネル 医院名で検索したときに右側(スマホでは上部)に出る情報枠

最も重要なのはローカルパックです。 「皮膚科 近く」と検索すると、通常のウェブページより上に地図と3件の医院が表示されます。ここに入るかどうかで来院数が変わります。

なぜクリニックでMEOが効くのか

医療機関は、患者が場所で選ぶサービスです。

患者の行動 検索
急に具合が悪くなった 「内科 近く」
子どもが熱を出した 「小児科 近く 今日」
目の症状が出た 「眼科 近く」
通える範囲で探す 「〇〇駅 皮膚科」

いずれも今日か明日に受診する意図が明確です。MEOで拾える患者は、SEOで拾う検討層よりCV距離が近くなります。

MEOの効果が出る速度

施策 効果が見え始める目安
MEO 1〜3か月
SEO 3〜6か月
リスティング広告 即日

MEOはSEOより速く効きます。 開院直後や集患が急務な場合は、MEOを先に整えてください。


【実測データ】診療科別のローカル検索難易度

診療科ごとにローカル検索の難易度が大きく異なることを棒グラフで表した図

同じ「〇〇科 近く」でも、難易度は0から62まで開きます。自院の診療科がどこに位置するかで、MEOの戦い方が変わります。

以下はAhrefs APIによる2026年7月時点の日本の実測値です。KDは難易度(0〜100)で、低いほど上位表示しやすくなります。

キーワード 月間検索数 KD 市場の性質
皮膚科 近く 43,913 49 激戦
内科 近く 22,371 15 中程度
整形外科 近く 16,868 62 最も激戦
小児科 近く 16,655 0 無風
歯医者 近く 11,329 39 やや激戦
耳鼻科 近く 9,845 60 激戦
眼科 近く 8,187 0 無風
婦人科 近く 6,020 56 激戦

合計で月間135,208回です。

読み取れる3つのこと

1. 小児科と眼科は無風市場です。

「小児科 近く」(16,655回・KD0)と「眼科 近く」(8,187回・KD0)は、月に1万回以上検索されているのに難易度0です。プロフィールを整えて口コミを集めるだけで、上位表示が現実的に狙えます。

この2科を掲げている医院は、MEOに最優先で投資すべきです。

2. 整形外科・耳鼻科・婦人科・皮膚科は激戦です。

「整形外科 近く」はKD62。「耳鼻科 近く」がKD60、「婦人科 近く」がKD56、「皮膚科 近く」がKD49。これらは大手ポータルサイトと競合医院が固めています。

この4科では「〇〇科 近く」の単体ワードを主戦場にしないでください。 駅名・地域名を組み合わせたキーワード、あるいは症状名との組み合わせに寄せるほうが現実的です。

3. 検索数と難易度は比例しません。

「整形外科 近く」(16,868回・KD62)と「小児科 近く」(16,655回・KD0)は検索数がほぼ同じです。それでも難易度は0対62。検索数だけを見て投資判断をすると、勝てない市場に資源を注ぎ込みます。

自院の位置を判定する手順

作業
1 シークレットウィンドウで「〇〇科 近く」を検索する
2 ローカルパックの3件が誰かを記録する
3 3件の口コミ件数と平均評価を記録する
4 自院が何位に表示されるかを確認する
5 上位3件の口コミ件数と自院の差を計算する

5番の差が、埋めるべき距離です。上位が口コミ200件で自院が10件なら、まず口コミを増やす施策から始めることになります。


MEOとSEOの役割分担

MEOで近隣の「今すぐ受診したい人」を取り、SEOで広域の「治療法を調べている人」を取る。この分担で設計してください。

どちらか一方に寄せると取り逃しが出ます。

患者の検索 主担当
「小児科 近く」 MEO
「〇〇駅 内科」 MEO+SEO
「皮膚科 日曜」 MEO
「アトピー 治療法」 SEO
「医療脱毛 料金」 SEO
「〇〇クリニック」(指名) MEO(ナレッジパネル)

両者は連動する

MEOとSEOは独立していません。

  • 自院サイトのアクセスページが充実すると、MEOの評価にも寄与します
  • ビジネスプロフィールの情報とサイトの情報が食い違うと、両方の評価が下がります
  • 構造化データ(MedicalClinic)で診療時間・住所を記述すると、両方に効きます

サイトとプロフィールの情報を必ず一致させてください。 診療時間を変更したら、両方を同日に更新します。


Googleビジネスプロフィールの必須設定9項目

Googleビジネスプロフィールの必須設定9項目をチェックリストで表した図

上から順に埋めてください。埋まっていない項目があるほど、表示機会が減ります。

# 項目 押さえるポイント
1 ビジネス名 正式名称のみ。修飾語は絶対に入れない
2 カテゴリ 主カテゴリ1つ+副カテゴリ複数
3 住所 建物名・階数まで正確に
4 電話番号 代表番号。サイトと完全一致させる
5 ウェブサイト トップページまたは該当診療ページ
6 診療時間 曜日別。昼休みは分けて登録
7 特別営業時間 祝日・年末年始・臨時休診
8 属性 バリアフリー・駐車場・決済手段など
9 説明文 750文字まで。診療内容と特徴を記述

昼休みは分けて登録する

クリニックは午前診療と午後診療に分かれます。「9:00〜18:00」と1本で登録すると、休診時間に来院する患者が発生します。

「9:00〜12:30」「15:00〜18:00」の2区間で登録してください。 Googleビジネスプロフィールは1日に複数の時間帯を登録できます。

特別営業時間を必ず入れる

祝日・年末年始・学会参加による臨時休診は、特別営業時間として登録します。

登録しないと、Googleは通常の診療時間を表示します。休診日に来院した患者から低評価の口コミが付く典型的な原因です。年始に1年分の祝日を一括登録しておくと運用が楽になります。

説明文の書き方

750文字まで使えます。次の順で書いてください。

  1. 何科のクリニックか(1文)
  2. 対応している主な症状・治療
  3. 設備・体制の特徴
  4. アクセス(最寄り駅・駐車場)
  5. 診療時間の特徴(土曜診療・夜間診療など)

「地域No.1」「日本一」などの表現は入れないでください。 後述のとおり、医療広告ガイドライン違反かつGoogleポリシー違反になります。


ビジネス名に修飾語を入れてはいけない2つの理由

「【〇〇駅前】△△クリニック|地域No.1の症例数」のようなビジネス名は、2つのルールに同時に違反します。

キーワードを入れれば順位が上がる、という古い情報が今も流通しています。現在は逆効果です。

理由1:Googleのポリシー違反

Googleビジネスプロフィールのガイドラインは、ビジネス名を実世界で使用している正式名称に限定しています。

違反する名称 正しい名称
【〇〇駅徒歩1分】△△クリニック △△クリニック
△△クリニック|地域No.1の症例数 △△クリニック
△△クリニック(皮膚科・美容皮膚科・AGA) △△クリニック
24時間受付 △△クリニック △△クリニック

違反が報告されると、プロフィールの停止に至る場合があります。復旧には時間がかかり、その間は地図から消えます。順位を上げるつもりが、表示機会をゼロにするリスクを負う行為です。

理由2:医療広告ガイドライン違反

「地域No.1」「日本一の症例数」は比較優良広告に該当します。事実であっても禁止されます。

Googleビジネスプロフィールも医療機関が管理する広告媒体です。自院サイトと同じ規制がかかります。

診療科をビジネス名に並べたい場合は、カテゴリ設定で対応してください。名称に入れる必要はありません。


カテゴリ設定の考え方

主カテゴリは1つだけ選び、それ以外は副カテゴリに入れてください。主カテゴリが順位に最も影響します。

診療科別の設定例

診療内容 主カテゴリ 副カテゴリ
内科中心 内科医 一般開業医、小児科医
皮膚科+美容皮膚科 皮膚科医 美容クリニック、脱毛サロン(該当時)
小児科 小児科医 予防接種センター(該当時)
眼科 眼科医 検眼医、コンタクトレンズ販売店(該当時)
整形外科+リハビリ 整形外科医 理学療法士、スポーツ医学クリニック
婦人科 産婦人科医 女性の健康クリニック
歯科+矯正 歯科医 矯正歯科医、審美歯科医

主カテゴリを迷ったときの決め方

最も収益性が高い診療を主カテゴリにしてください。 皮膚科と美容皮膚科を併設していて美容の売上が大きいなら、「美容クリニック」を主カテゴリにする判断もあり得ます。

ただし主カテゴリを変えると、表示されるキーワードが変わります。変更後は2〜4週間、インサイトで表示回数の推移を確認してください。悪化していれば戻します。

副カテゴリを増やしすぎない

副カテゴリは10個まで登録できますが、実際に提供していない診療を入れてはいけません。 関連性の薄いカテゴリを並べると、主カテゴリの評価が薄まります。3〜5個に絞ってください。


写真の運用

外観・受付・診療室・設備の4種類を優先してください。ビフォーアフター写真は投稿しないでください。

写真の枚数と質は、閲覧数とクリック率に影響します。

撮るべき写真

種類 枚数の目安 ポイント
外観 3〜5枚 昼と夕方。看板が読める角度
入口・エントランス 2〜3枚 初めて来る患者が迷わないように
受付 2〜3枚 清潔感
待合室 2〜3枚 座席・キッズスペース
診療室 3〜5枚 個室かどうかが分かるように
設備・機器 5枚以上 導入機器はすべて
スタッフ 2〜3枚 表情が見えるもの(同意を得て)
駐車場 1〜2枚 台数と入口が分かるように

外観と入口の写真は最も重要です。 初診の患者が現地で迷わないための情報であり、来院率に直結します。

投稿してはいけない写真

NG 理由
施術前後の比較写真 付記事項を画像付近に置けない媒体のため
患者が写り込んだ写真 個人情報・肖像権
症例写真 同上+規制要件を満たせない
加工で印象を変えた写真 誇大広告のおそれ
他院・他社から転用した写真 著作権侵害
「No.1」等の文字が写った掲示物 比較優良広告

症例は自院サイトへ誘導してください。 サイトなら付記事項を画像の付近に配置でき、要件を満たせます。

更新頻度

月1〜2枚を追加する程度で十分です。一度に大量投稿するより、継続的に更新されているほうが評価されます。


口コミを増やす仕組み

クリニックが口コミを集めて返信する循環を表した図

口コミはMEOの順位と来院率の両方に効きます。ただし謝礼と引き換えの依頼は禁止です。

口コミ件数は、上位3件との差が最も出やすい項目です。

依頼して問題ない方法

方法 実装
会計時に口頭でお願いする 「よろしければご感想をいただけますか」
短縮URLのQRコードを渡す 会計カウンターに設置
診察券にQRコードを印刷する 継続的に接点を持てる
予約完了メールにリンクを入れる 来院後のフォローメール
LINE公式アカウントで送る 来院翌日に自動配信
院内にポスターを掲示する 待合室

最も効くのは会計時の口頭依頼です。 ただしスタッフによって声かけがばらつくため、文言を決めて紙に書いて置いてください。

禁止される方法

禁止行為 抵触するルール
割引・粗品と引き換えに依頼 Googleポリシー/景品表示法/医療広告ガイドライン
良い評価だけを依頼する 同上
業者から口コミを購入する Googleポリシー違反。削除・停止のリスク
スタッフや家族に書かせる 同上
低評価の患者には依頼しない選別 誇大広告のおそれ
自院サイトに口コミを転載 医療広告ガイドライン違反(体験談の掲載)

最終行は誤解が多い部分です。Googleマップ上の口コミは規制対象外ですが、それを自院サイトに転載した瞬間に「医療機関による体験談の掲載」になります。

依頼のスクリプト例

(会計時、患者の目を見て)

「ありがとうございました。
 もしよろしければ、Googleの口コミで
 ご感想をいただけると励みになります。
 こちらのコードから1分ほどで書けます。
 もちろん、ご負担でしたら結構です。」

「もちろん、ご負担でしたら結構です」を必ず添えてください。 強制感が出ると、かえって低評価につながります。


口コミ返信のルール

全件に返信してください。ただし治療効果に言及すると医療広告ガイドライン違反になります。

返信は閲覧者に読まれます。返信の質は来院判断に影響します。

返信の可否

返信文 判定
「ご来院ありがとうございました。またお待ちしております。」 問題なし
「スタッフにお伝えします。励みになります。」 問題なし
「ご不便をおかけし申し訳ありません。改善いたします。」 問題なし
「きれいに治って良かったです。」 治療効果への言及。不可
「当院の最新機器の効果が出ましたね。」 誇大広告のおそれ。不可
「〇〇様、先日のインプラントは…」 個人情報。不可

3行目は低評価への返信例です。低評価にも必ず返信してください。 無視されている低評価は、閲覧者にそのまま受け取られます。

個人情報に触れない

口コミに患者が自分で症状を書いていても、返信で診療内容に触れてはいけません。 医療機関が「あなたを患者として認識している」と示すこと自体が、守秘義務の観点で問題になります。

安全な返信は、診療内容に一切触れない一般的な感謝と改善の表明です。

低評価への返信の型

「このたびはご期待に沿えず、申し訳ございませんでした。
 いただいたご指摘は院内で共有し、改善に努めます。
 詳しいお話をお伺いできる場合は、
 お手数ですが当院までご連絡いただけますでしょうか。」

反論しないでください。閲覧者は、反論する医院を避けます。事実誤認がある場合も、公開の場では争わず、個別の連絡に誘導してください。


AI自動返信を導入するときの設計

生成AIに自由に返信文を書かせると、善意の文章が規制違反になります。テンプレートを固定してください。

口コミ返信の自動化ツールを導入する医院が増えています。

固定すべき制約

制約 理由
治療効果に言及しない 体験談・誇大広告の禁止
診療内容に触れない 守秘義務
患者名を出さない 個人情報
「必ず」「絶対」を使わない 断定表現の禁止
他院と比較しない 比較優良広告の禁止
低評価には定型の謝意+個別連絡への誘導 公開の場での争いを避ける

運用の形

手順 内容
1 AIが返信文の下書きを生成する
2 人が確認して公開する(自動公開にしない)
3 週1回、公開済みの返信を通しで点検する

分かれ目は2番です。完全自動公開にはしないでください。 1件の不適切な返信が、指摘や炎上の起点になります。


低評価・誹謗中傷への対応

医療機関が口コミを自由に削除することはできません。ポリシー違反に該当する場合のみ、報告して削除を求められます。

削除申請できるケース

ケース 該当するポリシー違反
事実と異なる誹謗中傷 なりすまし・虚偽のコンテンツ
来院していない人の投稿 実体験に基づかないコンテンツ
個人を特定する内容 個人情報の掲載
差別的・わいせつな表現 不適切なコンテンツ
競合による営業妨害 利害の対立
同一人物による連投 スパム

手順

作業
1 該当口コミの「報告」から違反理由を選んで送信
2 数日〜数週間の審査を待つ
3 削除されない場合、ビジネスプロフィールのサポートへ再申請
4 それでも残る場合は、返信で冷静に対応する
5 悪質な場合は弁護士へ相談(発信者情報開示請求)

削除されないケースは多くあります。 「対応が冷たかった」のような主観的な感想は、ポリシー違反ではないため削除されません。

現実的な対処は分母を増やすこと

低評価1件の影響は、口コミ総数で薄まります。

口コミ総数 5段階評価1が1件ある場合の平均への影響
10件 大きく下がる
50件 影響は限定的
200件 ほとんど影響しない

削除申請より、口コミを増やすほうが確実で速い対処です。 依頼の仕組みを作ってください。


MEOの順位が決まる3つの要因

関連性・距離・視認性の3要因を同心円で表した図

Googleは、ローカル検索の順位が「関連性・距離・視認性の高さ」で決まると公表しています。

要因 意味 打ち手
関連性 検索意図とプロフィール情報の一致度 カテゴリ・説明文・診療内容を正確に登録
距離 検索地点からの物理的な距離 操作できない
視認性の高さ ウェブ上での知名度・言及の多さ 口コミ、サイテーション、自院サイトの充実

距離は操作できない

距離は変えられません。だからこそ、関連性と視認性で差をつけるしかありません。

「〇〇科 近く」で上位に入れないのは、多くの場合プロフィールの情報量が不足しているためです。競合の3件と自院を、上の3要因で比較してください。

視認性を高める具体策

施策 効果
口コミ件数を増やす 最も影響が大きい
口コミに診療内容の語が含まれる 関連性にも寄与
自院サイトの情報を充実させる 名前で検索されたときの裏付け
医師会・自治体サイトに掲載される サイテーション
地域情報サイトへの掲載 同上
指名検索を増やす 知名度のシグナル

サイテーションとNAPの統一

サイテーションとは、他サイトでの医院名・住所・電話番号の言及です。表記がバラバラだと評価が分散します。

NAPは Name(名称)・Address(住所)・Phone(電話番号)の頭文字です。

統一すべき表記

項目 統一のポイント
医院名 「クリニック」と「クリニック」を混在させない
住所 「1-2-3」と「1丁目2番3号」を統一
建物名 記載する/しないを統一。記載するなら階数まで
電話番号 ハイフンの有無を統一

確認すべき掲載先

掲載先 対応
自院サイト 基準となる表記を決める
Googleビジネスプロフィール 自院サイトと完全一致させる
医師会・歯科医師会の名簿 誤りがあれば訂正を依頼
自治体の医療機関検索 同上
医療ポータルサイト 各社の管理画面から修正
地図サービス(Apple・Yahoo!) 各社で登録・修正
SNSのプロフィール 統一

まず自院サイトの表記を確定させてください。 そこを基準に、他をすべて合わせます。移転や電話番号変更の際は、この一覧を使って一斉に更新します。


投稿機能と予約リンク

投稿は月1〜2回で十分です。それより予約リンクの設定が予約数に効きます。

投稿に向いている内容

内容 頻度
臨時休診・年末年始のお知らせ 都度
予防接種の開始案内 季節ごと
新しい設備の導入 都度
診療時間の変更 都度
健診・検診の受付開始 季節ごと

投稿に向かない内容

  • 治療効果を訴求する内容
  • 症例写真
  • キャンペーン価格の強調
  • 「No.1」等の比較表現

予約リンクを必ず設定する

ビジネスプロフィールから直接予約できる状態にしてください。

設定項目 内容
予約リンク ウェブ予約システムのURL
ウェブサイト トップページ
電話 タップで発信できる番号

予約リンクが設定されていない医院が多くあります。 患者はマップから直接予約したいと考えています。電話しか手段がないと、夜間・休診日の予約機会を失います。


効果測定

インサイトのグラフを確認して効果測定する様子を表した図

インサイトの「検索キーワード」を毎月確認してください。ここに想定外の需要が現れます。

見るべき指標

指標 判断
検索での表示回数 MEOの効果の基本指標
ルート検索の回数 実際の来院意向に近い
通話数 予約への転換
ウェブサイトへのクリック 情報収集の深さ
予約リンクのクリック 最終的な成果
検索キーワード 最も実務的。想定外の需要が見える

検索キーワードの活用

インサイトには、患者が実際に検索した語が表示されます。

発見 打ち手
想定していない症状名が多い その症状の専用ページを作る
「日曜」「夜間」が多い 特別営業時間を整備し、専用ページを作る
他院の名前が含まれる 比較検討されている。差別化情報を追加
駅名が複数出る 各駅からのアクセスページを作る

この一覧は、SEO記事のネタとしても最も精度が高い情報源です。 自院に実際に来る人の言葉なので、外部ツールの推定より確実です。


診療科別のMEO戦略

無風市場の診療科は「〇〇科 近く」を主戦場に、激戦市場の診療科は地域名・症状名との組み合わせに寄せてください。

実測データにもとづく方針を整理します。

無風市場(小児科・眼科)

施策 優先度
プロフィール9項目を完全に埋める 最高
口コミを50件以上に増やす 最高
「〇〇科 近く」で上位3件を狙う
写真を30枚以上に
予約リンク設定

KD0なので、基本を徹底するだけで上位に入る可能性が高い市場です。やり切ることが最短です。

激戦市場(整形外科・耳鼻科・婦人科・皮膚科)

施策 優先度
駅名・地域名との組み合わせを狙う 最高
症状名でのSEO(自院サイト)を併走 最高
口コミを100件以上に
差別化要素をプロフィールに明記
「〇〇科 近く」単体は諦める

「整形外科 近く」(KD62)で正面から戦うのは非効率です。「〇〇駅 整形外科」「〇〇市 リハビリ」のような組み合わせに寄せてください。

併設科がある場合

皮膚科(KD49)と小児科(KD0)を併設しているなら、小児科から攻めてください。 上位表示が取れれば、プロフィール全体の視認性が上がり、皮膚科側にも波及します。

主カテゴリと副カテゴリの組み合わせで、両方の検索に出る設計にします。


AI検索とローカル検索

AI検索が「〇〇市のおすすめ皮膚科」に答えるとき、参照されるのは口コミの内容と自院サイトの情報です。プロフィールを埋めるだけでは足りません。

生成AIによる回答が検索結果に出る場面が増えました。

AIが参照する情報

情報源 影響
Googleビジネスプロフィールの基本情報 診療時間・住所・電話
口コミの本文 「どんな医院か」の記述に使われる
自院サイトの診療内容ページ 対応可能な症状・治療の判断
構造化データ 情報の確実な読み取り
医師会・自治体等の掲載情報 裏付け

口コミの本文が使われる点が重要です。 「待ち時間が短い」「駐車場が広い」といった具体的な記述が多いと、AIの回答にもその特徴が反映されます。

やるべき実装

施策 内容
構造化データ MedicalClinic(または該当する診療科の型)を実装
診療時間の構造化 openingHoursSpecificationで記述
対応症状の明記 サイトに症状名を具体的に列挙
FAQの構造化 FAQPageを実装
更新日の表示 情報の新しさを示す

構造化データは、可視のテキストと内容を一致させてください。食い違うと評価されません。


MEO代行会社の選び方

「口コミを増やします」と言う業者は避けてください。購入や自作自演の可能性があります。

確認すべき質問

# 質問 望ましい回答
1 口コミはどう増やしますか 患者への依頼の仕組みづくりを支援する
2 口コミの代行投稿はしますか しないと明言する
3 ビジネス名にキーワードを入れますか 入れないと明言する
4 医療広告ガイドラインを理解していますか 口コミ返信の制約を説明できる
5 対象キーワードの検索数と難易度を出せますか 実測値を提示できる
6 順位の計測方法は 計測地点を明示している
7 解約後もプロフィールの権限は残りますか オーナー権限は医院に帰属

2番と3番で「やります」と答えた業者は除外してください。 どちらもGoogleポリシー違反で、プロフィール停止のリスクを医院が負います。

7番も見落とせません。業者がオーナー権限を握ったまま解約すると、プロフィールを操作できなくなります。オーナーは必ず医院にしてください。 業者には管理者権限を付与します。


よくある失敗パターン

プロフィールを作って放置している医院が最も多く、次に多いのがビジネス名への修飾語追加です。

# 失敗 結果 対策
1 登録して放置 情報が古く、順位も上がらない 月1回の更新を運用に組み込む
2 ビジネス名に修飾語 ポリシー違反+規制違反 正式名称のみ
3 昼休みを登録していない 休診時間の来院・低評価 2区間で登録
4 特別営業時間を入れない 休診日の来院・低評価 年始に1年分登録
5 口コミに返信していない 閲覧者の印象が悪化 全件返信
6 低評価を無視 主張がそのまま受け取られる 冷静に返信
7 返信で治療効果に言及 医療広告ガイドライン違反 テンプレート固定
8 謝礼と引き換えに口コミ依頼 複数のルール違反 口頭依頼+QRコード
9 予約リンク未設定 予約機会の損失 ウェブ予約を設定
10 写真が5枚以下 クリック率が低い 30枚以上を目標に
11 症例写真を投稿 規制要件を満たせない 自院サイトへ誘導
12 業者がオーナー権限を保有 解約時に操作できない オーナーは医院

自院プロフィールの診断チェックリスト

基本情報(10項目)

☐ ビジネス名が正式名称のみになっているか ☐ 主カテゴリが最適な1つに設定されているか ☐ 副カテゴリが3〜5個に絞られているか ☐ 住所が建物名・階数まで正確か ☐ 電話番号が自院サイトと完全一致しているか ☐ ウェブサイトのURLが設定されているか ☐ 診療時間が曜日別に登録されているか ☐ 昼休みが別区間として登録されているか ☐ 特別営業時間(祝日・年末年始)が登録されているか ☐ 説明文が750文字近くまで書かれているか

属性・機能(7項目)

☐ バリアフリー情報を設定しているか ☐ 駐車場の有無を設定しているか ☐ 決済手段を設定しているか ☐ 予約リンクを設定しているか ☐ 女性医師の在籍などの属性を設定しているか ☐ 感染対策の属性を設定しているか ☐ 提供サービス(診療内容)を登録しているか

写真(5項目)

☐ 写真が30枚以上あるか ☐ 外観・入口の写真があるか ☐ 診療室・設備の写真があるか ☐ 症例・ビフォーアフター写真を投稿していないか ☐ 患者が写り込んだ写真がないか

口コミ(7項目)

☐ 口コミ件数が競合上位3件と比較して十分か ☐ 全件に返信しているか ☐ 低評価にも返信しているか ☐ 返信で治療効果に言及していないか ☐ 返信で診療内容・患者名に触れていないか ☐ 謝礼と引き換えの依頼をしていないか ☐ 口コミ依頼の仕組み(QR・メール等)があるか

整合性・権限(5項目)

☐ 自院サイトと診療時間が一致しているか ☐ NAP(名称・住所・電話)が全掲載先で統一されているか ☐ オーナー権限が医院にあるか ☐ 構造化データ(MedicalClinic等)を実装しているか ☐ インサイトの検索キーワードを毎月確認しているか

合計34項目です。


開院前・開院直後のMEO立ち上げ

開院の2か月前にプロフィールを作成し、オーナー確認を済ませてください。開院日に作り始めると、最初の1〜2か月の集患機会を失います。

時期別の作業

時期 作業
開院3か月前 医院名・住所を確定。ウェブサイトの公開準備
開院2か月前 ビジネスプロフィールを作成。オーナー確認(ハガキ・電話・動画)
開院2か月前 「開業予定」として登録。開業日を設定
開院1か月前 写真を20枚以上登録。説明文を書き込む
開院1か月前 診療時間・特別営業時間を登録
開院1か月前 予約リンク・属性を設定
開院日 「営業中」に切り替え
開院1週目 口コミ依頼の運用を開始(QRコード設置)
開院1か月 インサイトの検索キーワードを初回確認

オーナー確認に時間がかかることがあります。 ハガキによる確認は到着まで2週間程度かかる場合があるため、早めに着手してください。

開院直後は口コミがゼロ

口コミ0件の状態では、上位表示は困難です。開院1か月目から依頼の仕組みを回してください。

期間 口コミ件数の目標
開院1か月 10件
開院3か月 30件
開院6か月 50件
開院1年 100件

1日20人の来院で、5%が書いてくれれば月20件です。依頼しなければ1%も書きません。 会計時の口頭依頼を運用に組み込んでください。


分院・複数拠点の管理

プロフィールは拠点ごとに1つ作成します。まとめて1つにすると、どちらの地域でも上位に入れません。

私たちのグループは11院あるため、この管理が実務上の課題でした。

拠点ごとに分けるもの

項目 扱い
プロフィール 拠点ごとに1つ
住所・電話番号 拠点ごとに固有のものを登録
診療時間 拠点ごと
口コミ 拠点ごとに蓄積される
写真 拠点ごとに撮影
ウェブサイトURL 各拠点のページを指定(トップではなく)

最終行が見落とされがちです。全拠点が同じトップページを指していると、患者が自分の行く院の情報にたどり着けません。拠点別ページを作り、それぞれのURLを設定してください。

ビジネスグループで一括管理する

Googleビジネスプロフィールには、複数拠点をまとめて管理する機能があります。

機能 用途
ビジネスグループ 権限を一括管理
一括更新 年末年始の休診を全拠点に反映
まとめてのインサイト確認 拠点間の比較

10拠点以上ある場合は、スプレッドシートによる一括インポートも使えます。

拠点間でカニバらないか

同一法人の拠点同士が競合することはあります。ただし距離が離れていれば、Googleは検索地点に近い拠点を優先します。

駅が同じ、徒歩10分圏内に2院ある場合は注意してください。 カテゴリや説明文で診療内容を明確に分けると、棲み分けができます。


自由診療クリニックのMEOの特殊性

美容・AGA・自由診療のクリニックは、商圏が広く、規制が重く、口コミが荒れやすい。保険診療とは運用が変わります。

保険診療との違い

保険診療 自由診療
商圏 半径2〜5km 都道府県内〜全国
「近く」検索の重要度 高い 相対的に低い
主戦場 「〇〇科 近く」 「〇〇市 医療脱毛」など地域+施術名
口コミの傾向 待ち時間・接遇 効果・料金への言及が増える
規制 広告可能事項で足りることが多い 限定解除が必須。写真の扱いも厳格

口コミ返信の難易度が上がる

自由診療では、患者が口コミに施術名と効果を書きます。これに返信するとき、うっかり効果に言及すると規制違反です。

口コミ 危険な返信 安全な返信
「医療脱毛で毛が減りました」 「効果が出て良かったです」 「ご来院ありがとうございました」
「思ったほど効果がなかった」 「個人差がありますが通常は…」 「ご期待に沿えず申し訳ありません。詳しくお話をお伺いできますでしょうか」
「料金が高い」 「他院より安価です」 「料金についてはご相談を承っております」

2行目の危険な返信は、効果について公開の場で説明しようとして規制に触れる典型です。3行目は比較優良広告に該当します。

自由診療クリニックでは、返信テンプレートを事前に作り込んでください。 現場のスタッフが都度考えると、必ず踏み外します。

施術メニューは「商品」として登録する

ビジネスプロフィールには商品・サービスを登録できます。自由診療のメニューを登録する場合、費用を書くなら総額(税込)で記載してください。「〇〇円〜」の下限表示は避けます。

限定解除の要件を満たせない媒体では、詳細は自院サイトへ誘導する設計にします。


プロフィールが停止されたときの復旧

ポリシー違反が報告されると、プロフィールが停止(サスペンド)されて地図から消えます。ビジネス名への修飾語追加が最も多い原因です。

停止は前触れなく起こります。

停止されやすい行為

行為 リスク
ビジネス名にキーワード・修飾語を追加
実在しない住所での登録
短期間に情報を大量変更
口コミの購入・自作自演
実際に提供していないカテゴリの登録
複数プロフィールの重複作成

復旧手順

作業
1 違反していた項目を正しい内容に修正する
2 ビジネスプロフィールのヘルプから再審査を申請する
3 実在を示す書類を提出する(開設許可証・公共料金の請求書・看板の写真など)
4 審査結果を待つ(数日〜数週間)
5 復旧後、口コミが残っているか確認する

復旧までの期間は地図から消えます。 その間の来院機会は失われます。順位を上げるためにビジネス名をいじるのは、割に合わないリスクです。

事前の備え

  • 開設許可証・保険医療機関指定通知書のコピーを手元に保管
  • 看板が読める外観写真を撮っておく
  • 情報変更は一度に大量に行わず、分けて実施
  • 管理権限を持つ人を記録しておく

月次運用カレンダー

MEOは月1回30分の運用で維持できます。やらないと情報が古くなり、順位も落ちます。

作業 所要時間
第1週 インサイトを確認(表示回数・検索キーワード・ルート検索) 15分
第1週 検索キーワードから新しい需要を1つ見つけて記録 10分
第2週 口コミへの返信をまとめて実施 15分
第2週 写真を1〜2枚追加 10分
第3週 投稿を1本作成(休診案内・季節の案内など) 15分
第4週 翌月の特別営業時間を登録 5分
第4週 自院サイトとの情報の食い違いを確認 10分

合計1時間20分です。担当者を1名決めて、月初にカレンダーへ入れてください。

年次でやること

時期 作業
1月 1年分の祝日を特別営業時間に一括登録
4月 診療時間・スタッフ体制の変更を反映
通年 料金改定時に商品・サービス情報を更新
通年 移転・電話番号変更時にNAPを全掲載先で更新

1月の一括登録が最も効率的です。祝日に休診なのに営業中と表示される状態は、低評価の直接的な原因になります。


激戦科が狙う「地域名×診療」の設計

「整形外科 近く」(KD62)で勝てないなら、地域を絞ったキーワードに戦場を移してください。検索数は減りますが、上位に入れる確率が跳ね上がります。

絞り方の階層

階層 競合の数
診療科のみ 整形外科 近く 最多
市区町村+診療科 〇〇市 整形外科 多い
駅名+診療科 〇〇駅 整形外科 少ない
駅名+症状 〇〇駅 腰痛 かなり少ない
駅名+治療・設備 〇〇駅 リハビリ 少ない
駅名+条件 〇〇駅 整形外科 土曜 ほぼいない

下に行くほど競合が減ります。 最下段の「駅名+条件」は、対応している医院がほとんど登録していないため、取りやすい領域です。

プロフィール側での対応

キーワードをビジネス名に入れるのは禁止です。代わりに次の場所で表現します。

場所 書き方
説明文 最寄り駅・沿線・対応症状を自然な文章で記述
カテゴリ 副カテゴリに関連する専門領域を追加
商品・サービス 提供している検査・治療を個別に登録
属性 土曜診療・駐車場・バリアフリーなど
投稿 「土曜も診療しています」等の案内

自院サイト側での対応

MEOだけでは地域キーワードを取り切れません。サイトにアクセスページを作ってください。

  • 最寄り駅を3つまで、それぞれ徒歩ルートを説明
  • バス停の名称と本数
  • 駐車場の台数と入口の位置
  • 周辺のランドマークからの道順
  • 車で来る場合の目印

この情報は患者にとって実用的で、かつ地域キーワードとの関連性を高めます。 地図の埋め込みだけのアクセスページでは足りません。


医療ポータルサイトとの付き合い方

ポータルサイトは「〇〇科 近く」の上位を占める最大の競合であり、同時にサイテーションの供給源でもあります。敵と味方の両面があります。

掲載のメリットとデメリット

内容
メリット NAP情報のサイテーションが増える
メリット 自院が上位に入れないキーワードで露出できる
メリット 予約経路が増える
デメリット 有料掲載の費用が継続的にかかる
デメリット 競合医院と並べて比較される
デメリット 情報が古いまま放置されることがある

実務的な使い方

施策 判断
無料掲載枠 すべて登録する(サイテーション目的)
NAP情報の統一 全ポータルで自院サイトと一致させる
有料掲載 激戦科なら検討。無風科なら不要
予約経路 自院のウェブ予約へ集約するのが望ましい

無料掲載は必ず登録してください。 費用がかからず、サイテーションとしてMEOの評価に寄与します。

有料掲載は診療科次第です。「小児科 近く」がKD0の市場なら、自力で上位が取れるため有料掲載は不要です。「整形外科 近く」がKD62の市場では、自力で上位に入れないため有料掲載に価値が出ます。

掲載情報の棚卸し

半年に1回、自院名で検索して掲載先を洗い出してください。

  • 診療時間が古いまま
  • 前の電話番号が残っている
  • 廃止した診療科が載っている
  • 移転前の住所が残っている

これらは患者の不信につながり、NAPの不統一としてMEOの評価も下げます。見つけたら各社の管理画面から修正、または運営へ連絡してください。


用語集

用語 意味
MEO Map Engine Optimization。マップ・ローカル検索での上位表示施策
ローカルパック 検索結果内に表示される地図+3件の枠
ナレッジパネル 医院名で検索したときに表示される情報枠
Googleビジネスプロフィール 旧Googleマイビジネス。マップ上の情報を管理する無料ツール
NAP Name・Address・Phone。名称・住所・電話番号の表記
サイテーション 他サイトでの医院名・住所・電話番号の言及
インサイト ビジネスプロフィールの分析画面
KD キーワードの上位表示難易度。0〜100で表す
関連性・距離・視認性 Googleが公表しているローカル検索の順位要因
特別営業時間 祝日・臨時休診など、通常と異なる営業時間の設定
構造化データ ページ内容を機械が理解できる形で記述したデータ

クリニックのMEO対策に関するよくある質問

医療機関の担当者からよく寄せられる疑問を整理しました。

MEO対策は何から始めればよいですか?

Googleビジネスプロフィールの基本情報9項目を完全に埋めることから始めてください。特に診療時間の昼休み分割と特別営業時間の登録は、埋めていない医院が多く、低評価の原因にもなります。その後、口コミを増やす仕組みづくりに移ります。

ビジネス名にキーワードを入れると順位が上がりますか?

上がりません。むしろGoogleビジネスプロフィールのポリシー違反で、報告されるとプロフィール停止のリスクがあります。「地域No.1」等の表現は医療広告ガイドラインの比較優良広告にも該当します。正式名称のみを登録してください。

診療科によってMEOの難易度は違いますか?

大きく違います。実測では「小児科 近く」と「眼科 近く」が難易度0、一方で「整形外科 近く」が62、「耳鼻科 近く」が60、「婦人科 近く」が56でした。前者は基本を徹底すれば上位が狙えますが、後者は地域名・症状名との組み合わせに寄せる必要があります。

口コミを増やすために割引を提供してもよいですか?

できません。Googleのポリシー、景品表示法のステルスマーケティング規制、医療広告ガイドラインのいずれにも抵触します。会計時の口頭依頼、QRコードの設置、来院後のメールやLINEでの案内は問題ありません。

低評価の口コミを削除できますか?

医療機関が自由に削除することはできません。なりすまし、来院していない人の投稿、個人情報の掲載、差別的表現などポリシー違反に該当する場合のみ、報告して削除を求められます。「対応が冷たかった」のような主観的な感想は削除されません。

低評価に返信すべきですか?

すべきです。無視すると、閲覧者は投稿内容をそのまま受け取ります。ただし反論はしないでください。謝意を示し、院内で共有して改善する旨を伝え、詳細は個別の連絡へ誘導する形が安全です。

口コミ返信で「きれいに治って良かったです」と書いてよいですか?

書けません。治療効果への言及になり、医療広告ガイドラインに抵触します。また患者の診療内容に触れること自体が守秘義務の観点で問題です。診療内容に触れない一般的な感謝の表現に留めてください。

AIによる口コミ自動返信ツールは使えますか?

使えますが、テンプレートを固定し、人が確認してから公開する運用にしてください。生成AIに自由に書かせると、治療効果への言及や比較表現が混入します。完全自動公開は避けてください。

Googleマップの口コミを自院サイトに載せてよいですか?

できません。マップ上の口コミ自体は医療広告規制の対象外ですが、自院サイトに転載した時点で「医療機関による体験談の掲載」になり、禁止されます。広告表現の根拠となる条文は、薬機法の基本と広告規制で整理しています。

ビフォーアフター写真をビジネスプロフィールに投稿できますか?

避けてください。症例写真の掲載には、治療内容・回数・費用・リスクを画像の付近に付記する必要があります。ビジネスプロフィールの写真機能では、この付記を画像付近に配置することが構造的に困難です。症例は自院サイトへ誘導してください。

MEOとSEOはどちらを先にやるべきですか?

MEOが先です。効果が出るまでの期間がMEOで1〜3か月、SEOで3〜6か月です。開院直後や集患が急務な場合は、MEOを整えてからSEOに本腰を入れてください。ただし最終的には両方必要です。

写真は何枚くらい必要ですか?

30枚以上を目標にしてください。外観・入口・受付・待合室・診療室・設備・駐車場を網羅します。特に外観と入口は、初診の患者が現地で迷わないための情報であり、来院率に直結します。

順位が上がらない原因は何ですか?

多い順に、プロフィールの情報が埋まっていない、口コミ件数が競合より少ない、診療科自体が激戦市場である、の3つです。まず競合上位3件の口コミ件数と自院を比較してください。

MEO代行に依頼する際の注意点は?

「口コミの代行投稿をするか」「ビジネス名にキーワードを入れるか」を必ず確認し、どちらかに「やる」と答えた業者は除外してください。いずれもポリシー違反です。あわせてオーナー権限が医院に残る契約かを確認してください。

インサイトで最初に見るべき指標は何ですか?

「検索キーワード」です。患者が実際に検索した語が表示されるため、想定外の需要が見つかります。外部ツールの推定値より精度が高く、SEO記事のテーマ選定にもそのまま使えます。


まとめ

要点を整理します。

論点 結論
最初に知ること 自院の診療科が無風市場か激戦市場か
無風市場 小児科(16,655回・KD0)、眼科(8,187回・KD0)
激戦市場 整形外科(KD62)、耳鼻科(KD60)、婦人科(KD56)、皮膚科(KD49)
ビジネス名 正式名称のみ。修飾語はポリシー違反+規制違反
診療時間 昼休みを分けて登録。特別営業時間は年始に一括登録
口コミ 謝礼と引き換えは不可。口頭依頼とQRコードで増やす
口コミ返信 全件に返信。治療効果・診療内容には触れない
低評価 削除より分母を増やすほうが確実
順位要因 関連性・距離・視認性。距離は操作できない
効果測定 インサイトの「検索キーワード」を毎月確認
SEOとの関係 MEOで近隣の今すぐ客、SEOで広域の検討層

MEOは、難しい技術ではなく埋めるべき項目を埋め切るかどうかで差が付きます。特に小児科・眼科は難易度0の市場です。基本を徹底するだけで上位が狙えます。

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参考・出典

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