クリニックのSEO対策|症状キーワード79万回の実測データと設計手順
クリニックのSEO対策で最も大きな市場は、診療科名ではなく症状キーワードです。 私たちがAhrefs APIで10診療科・47語を実測したところ、合計で月792,920回の検索がありました。しかも難易度はほぼ0〜8です。「飛蚊症」は月49,485回で難易度0、「めまい 原因」は月20,128回で難易度0でした。
一方で、多くのクリニックサイトは診療メニューのページしか持っていません。79万回の検索市場に、入口が1つも用意されていない状態です。
ただし症状キーワードには落とし穴があります。検索数が大きくても、そのまま来院につながるわけではありません。この記事では、実測データを公開しながら、症状キーワードを来院に変える設計手順を解説します。
私たち株式会社HUMEDITは、グループで11院・多科目のクリニック運営に関わり、医療機関のサイト制作とSEOを内製してきました。
この記事でわかること
- 10診療科47語の症状キーワード実測データ(検索数・難易度)
- 症状キーワードだけでは来院につながらない理由
- 症状層・比較層・来院層の3層キーワード設計
- 症状ページの構成テンプレート
- YMYL領域で必須になる監修体制の作り方
- 症状ページから予約までの内部リンク設計
- 自院サイトの診断チェックリスト36項目
本記事の検索数・難易度は Ahrefs API v3(country=JP)による2026年7月時点の実測値です。
クリニックのSEO対策とは
クリニックのSEO対策とは、患者が症状や治療について検索したときに、自院のページを検索結果の上位に表示させる取り組みです。
広告と違い、クリックごとの費用は発生しません。上位に定着すれば継続的に流入が生まれます。
SEOとMEOの担当範囲
| SEO | MEO | |
|---|---|---|
| 対象 | 通常の検索結果 | Googleマップ・ローカル検索枠 |
| 強い検索 | 「めまい 原因」など症状を調べる検索 | 「内科 近く」など場所を探す検索 |
| 商圏 | 全国(自由診療なら遠方からも) | 半径2〜5km |
| 効果が出る速度 | 3〜6か月 | 1〜3か月 |
| 主な打ち手 | ページ作成・内部改善 | プロフィール最適化・口コミ |
両方必要です。 ただし着手順としてはMEOのほうが早く効きます。詳しくはクリニックのMEO対策をご覧ください。
なぜ症状キーワードが軸になるのか
患者の行動は次の順序で進みます。
| 段階 | 患者の状態 | 検索 |
|---|---|---|
| 1 | 症状に気づく | 「めまい 原因」 |
| 2 | 受診すべきか判断する | 「めまい 何科」 |
| 3 | 医院を探す | 「〇〇駅 耳鼻科」 |
| 4 | 医院を選ぶ | 「〇〇クリニック 口コミ」 |
| 5 | 予約する | 「〇〇クリニック 予約」 |
多くのクリニックサイトは3〜5だけに対応しています。 1と2の段階で接点を持てないため、患者が医院を探す段階まで自院を知らないままになります。
1と2の市場規模が、実測で月79万回です。
【実測データ】診療科別の症状キーワード

10診療科47語の合計は月792,920回。難易度は47語のうち41語が10以下でした。
以下はすべてAhrefs APIによる2026年7月時点の日本の実測値です。KDは難易度(0〜100)です。
内科
| キーワード | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|
| 咳が止まらない | 82,658 | 3 |
| 喉が痛い | 62,240 | 6 |
| インフルエンザ 症状 | 53,377 | 8 |
| 熱が下がらない | 9,396 | 0 |
| 血圧 高い | 1,698 | 3 |
| 健康診断 再検査 | 1,690 | 0 |
内科は上位3語で月19万回を超えます。「健康診断 再検査」(1,690回・KD0)は、検索した人がほぼ確実に受診を必要としているキーワードです。検索数は小さいものの、CV距離が近い狙い目です。
小児科
| キーワード | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|
| 手足口病 | 177,003 | 8 |
| rsウイルス 症状 | 11,295 | 6 |
| おたふく風邪 | 9,860 | 0 |
「手足口病」の月177,003回が全診療科で最大です。 保護者が症状を調べる需要が突出しています。小児科は季節性が強く、流行期に集中して検索されます。
眼科
| キーワード | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|
| 飛蚊症 | 49,485 | 0 |
| ものもらい 治し方 | 7,925 | 2 |
| 白内障 手術 | 4,151 | 3 |
| 目のかゆみ | 1,823 | 0 |
| ドライアイ 対策 | 1,510 | 0 |
「飛蚊症」は月49,485回で難易度0です。 実測した47語の中で、検索数と難易度の落差が最も大きいキーワードでした。眼科を掲げているなら、最優先で作るべきページです。
整形外科
| キーワード | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|
| 坐骨神経痛 | 52,416 | 3 |
| 膝の痛み | 26,253 | 3 |
| 腰痛 原因 | 11,067 | 6 |
| 五十肩 治し方 | 3,337 | 6 |
| 肩が上がらない | 1,529 | 0 |
整形外科は「整形外科 近く」がKD62の激戦市場でした。しかし症状キーワードは難易度3〜6です。ローカル検索で勝てない診療科ほど、症状キーワードに寄せる価値があります。
皮膚科
| キーワード | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|
| 蕁麻疹 原因 | 39,905 | 5 |
| 帯状疱疹 症状 | 24,032 | 1 |
| ニキビ 治し方 | 12,515 | 8 |
| 水虫 治し方 | 3,737 | 2 |
| アトピー 治療 | 1,024 | 0 |
| いぼ 治療 | 953 | 1 |
「帯状疱疹 症状」(24,032回・KD1)は、受診の必要性が高く難易度も低い組み合わせです。
耳鼻咽喉科
| キーワード | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|
| 耳鳴り 原因 | 20,170 | 3 |
| めまい 原因 | 20,128 | 0 |
| 副鼻腔炎 症状 | 14,777 | 1 |
| 中耳炎 大人 | 708 | 0 |
| 花粉症 対策 | 473 | 8 |
「めまい 原因」が月20,128回で難易度0です。なお「花粉症 対策」の検索数が473回と小さいのは、実測時期が7月で花粉症の季節から外れているためです。季節性のキーワードは、シーズン前に公開してください。
消化器・婦人科・心療内科・泌尿器科
| キーワード | 診療科 | 月間検索数 | KD |
|---|---|---|---|
| 胃が痛い | 消化器 | 15,074 | 0 |
| 適応障害 症状 | 心療内科 | 12,235 | 0 |
| パニック障害 症状 | 心療内科 | 11,602 | 3 |
| おたふく風邪 | 小児科 | 9,860 | 0 |
| 膀胱炎 症状 | 泌尿器科 | 9,097 | 0 |
| 子宮筋腫 症状 | 婦人科 | 8,451 | 0 |
| 逆流性食道炎 症状 | 消化器 | 6,097 | 2 |
| 更年期 症状 | 婦人科 | 5,824 | 10 |
| 頻尿 原因 | 泌尿器科 | 4,415 | 3 |
| ピル 処方 | 婦人科 | 4,132 | 0 |
| 便秘 解消 | 消化器 | 3,448 | 4 |
| うつ 診断 | 精神科 | 2,064 | 24 |
| 生理痛 ひどい | 婦人科 | 1,653 | 0 |
| 大腸カメラ | 消化器 | 1,255 | 0 |
| 眠れない 対処 | 心療内科 | 336 | 1 |
| 前立腺 検査 | 泌尿器科 | 101 | - |
「ピル 処方」(4,132回・KD0)と「大腸カメラ」(1,255回・KD0)は、検索した人が受診手段を探している状態です。 検索数は控えめですが、来院につながる確率が高いキーワードです。
症状キーワードだけでは来院につながらない
「飛蚊症」で月49,485回の流入を得ても、そのほとんどは受診しません。ここを理解せずに症状記事だけを増やすと、アクセスは伸びて予約は増えない状態になります。
これは私たちがグループのサイト運用で実際に経験したことです。
症状検索の実態
「めまい 原因」と検索する人の内訳は、おおむね次のように分かれます。
| 層 | 状態 | 受診の可能性 |
|---|---|---|
| 情報収集層 | 原因を知りたいだけ | 低い |
| 判断保留層 | 受診すべきか迷っている | 中程度 |
| 受診意向層 | どこに行くか探している | 高い |
症状キーワードで流入するのは、大半が情報収集層です。 そのままでは予約に至りません。
変換の鍵は「受診の目安」
判断保留層を受診意向層に変えられるかどうかが分かれ目です。そのために必要なのが、受診すべき条件の明示です。
| 書き方 | 効果 |
|---|---|
| 「気になる場合は受診してください」 | ほぼ動かない |
| 「〇〇を伴う場合は当日の受診をおすすめします」 | 判断できる |
| 「1週間続く場合は受診してください」 | 判断できる |
| 「以下の3つに該当する場合は早めの受診が必要です」 | 最も動く |
曖昧な受診勧奨は、患者の判断材料になりません。 条件を具体的に示してください。
3層のキーワード設計

症状層・比較層・来院層の3層でページを設計し、内部リンクで下流へ流してください。症状ページを増やすだけでは、下流がなく漏れます。
3層の構造
| 層 | キーワード例 | 検索数 | ページの役割 |
|---|---|---|---|
| 症状層 | 飛蚊症、めまい 原因 | 大きい | 集客の入口。受診の目安を示す |
| 比較層 | 飛蚊症 何科、めまい 何科 | 中程度 | 受診先の判断を助ける |
| 来院層 | 〇〇駅 眼科、〇〇市 耳鼻科 | 小さい | 予約への直結 |
流し方の設計
症状ページ(飛蚊症とは)
↓ 内部リンク「受診の目安と当院の検査」
診療メニューページ(眼科診療・眼底検査)
↓ 内部リンク「初診の流れ」
初診の流れページ
↓ 予約ボタン
予約完了
症状ページから直接予約ボタンだけを置く構成は、転換率が低くなります。 情報収集層はまだ予約する段階にありません。診療メニューページで「自院で何ができるか」を見せ、初診の流れで不安を取ってから予約に進む導線が有効です。
各層のページ数の目安
| 層 | ページ数 | 作る順序 |
|---|---|---|
| 症状層 | 10〜30ページ | 3番目 |
| 比較層 | 5〜10ページ | 2番目 |
| 来院層 | 3〜5ページ | 1番目 |
来院層から作ってください。 受け皿がない状態で症状ページを増やすと、流入を予約に変えられません。
診療科別の優先順位
実測データから、診療科ごとに最初に作るべきページを整理しました。
| 診療科 | 最優先ページ | 検索数 | KD |
|---|---|---|---|
| 眼科 | 飛蚊症 | 49,485 | 0 |
| 耳鼻咽喉科 | めまい 原因 | 20,128 | 0 |
| 消化器内科 | 胃が痛い | 15,074 | 0 |
| 心療内科 | 適応障害 症状 | 12,235 | 0 |
| 小児科 | おたふく風邪 | 9,860 | 0 |
| 内科 | 熱が下がらない | 9,396 | 0 |
| 泌尿器科 | 膀胱炎 症状 | 9,097 | 0 |
| 婦人科 | 子宮筋腫 症状 | 8,451 | 0 |
| 皮膚科 | 帯状疱疹 症状 | 24,032 | 1 |
| 整形外科 | 坐骨神経痛 | 52,416 | 3 |
眼科の「飛蚊症」は、検索数49,485回で難易度0という突出した条件です。 眼科を掲げているクリニックがこのページを持っていないなら、最も投資効率が高い1ページになります。
季節性を考慮する
| 診療科 | 繁忙期 | 公開すべき時期 |
|---|---|---|
| 耳鼻咽喉科(花粉症) | 2〜4月 | 前年11〜12月 |
| 小児科(手足口病) | 6〜8月 | 3〜4月 |
| 内科(インフルエンザ) | 12〜2月 | 9〜10月 |
| 皮膚科(汗・虫刺され) | 6〜8月 | 3〜4月 |
| 内科(花粉症・寒暖差) | 3〜5月 | 前年12月 |
上位表示までに3〜6か月かかるため、シーズンの半年前に公開してください。 花粉症のページを2月に公開しても、そのシーズンには間に合いません。
症状ページの構成テンプレート

症状ページには、患者が知りたいことと、受診判断に必要な情報を両方入れてください。症状の説明だけでは他院と差がつきません。
構成の型
| 順 | ブロック | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 冒頭の結論 | 「飛蚊症とは、視界に浮遊物が見える症状です。」 |
| 2 | この記事でわかること | 3〜5項目 |
| 3 | 症状の説明 | どのように感じるか |
| 4 | 考えられる原因 | 複数の原因を並べる |
| 5 | 受診の目安 | 具体的な条件で示す |
| 6 | 緊急性が高い症状 | 当日受診が必要なケース |
| 7 | 何科を受診するか | 迷いを解消する |
| 8 | 当院で行う検査 | 自院の対応内容 |
| 9 | 検査の流れと所要時間 | 不安の解消 |
| 10 | 費用(保険適用の目安) | 患者が知りたい情報 |
| 11 | よくある質問 | 派生検索への対応 |
| 12 | 監修者情報 | E-E-A-T |
| 13 | 最終更新日 | 情報の新しさ |
| 14 | 内部リンク | 診療メニュー・初診の流れ |
5番と6番が他院との差になります。 症状の一般的な説明はどのサイトにも書かれています。「いつ受診すべきか」を具体的に示しているサイトは少数です。
緊急性の書き方
【当日の受診をおすすめする症状】
・浮遊物が急に増えた
・視界に光が走る(光視症)
・視野の一部が欠けている
これらは網膜剥離などの可能性があります。
上記に該当する場合は、当日ご連絡ください。
※上記は記載例です。実際の内容は自院の診療方針と医学的知見にもとづき、医師が作成・監修してください。
箇条書きで条件を示し、その理由と行動を添える形が最も伝わります。
書いてはいけないこと
| NG | 理由 |
|---|---|
| 効果を断定する(「必ず治ります」) | 医療広告ガイドライン違反 |
| 患者の体験談で効果を語らせる | 同・全面禁止 |
| 他院より優れていると示す | 比較優良広告 |
| 診断を確定させる表現 | 医学的に不適切 |
| 他サイトからの文章の流用 | 著作権侵害・重複コンテンツ |
YMYL領域での監修体制

医療情報はYMYL(Your Money or Your Life)に分類され、検索評価の基準がほかのジャンルより厳しく設定されています。誰が書き、誰が監修したかが評価に直結します。
実装すべき要素
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 執筆者 | 氏名・資格・所属 |
| 監修者 | 医師名・診療科・所属学会・資格 |
| 監修日 | いつ確認したか |
| 最終更新日 | ページ上部に表示 |
| 出典 | 学会ガイドライン・公的機関へのリンク |
| 運営者情報 | 医院の正式名称・所在地・管理者名 |
| 免責 | 個別の診断は診察が必要である旨 |
監修者情報の書き方
【監修】
〇〇クリニック 院長 山田 太郎
日本〇〇学会認定 〇〇専門医
〇〇大学医学部卒業/〇〇病院にて〇年勤務
最終監修日:2026年7月28日
認定団体名を必ず併記してください。 「専門医」単独の表記は、届出のない学会の資格と区別できないため、誇大広告に該当し得ます。
構造化データでの実装
可視のテキストに加えて、構造化データでも著者・監修者を記述してください。
| プロパティ | 内容 |
|---|---|
author |
執筆者 |
reviewedBy |
監修者 |
dateModified |
最終更新日 |
publisher |
医院・医療法人 |
可視のテキストと構造化データの内容を一致させてください。食い違うと評価されません。
監修を運用に組み込む
院長が全記事を監修する体制は現実的です。ただし時間の確保が課題になります。
| 工程 | 担当 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 構成の作成 | 外注または事務長 | — |
| 本文の作成 | 外注ライター | — |
| 医学的内容の確認・修正 | 院長 | 1記事30〜45分 |
| 規制チェック | 外注または事務長 | — |
| 公開 | 事務長 | — |
院長の作業を「確認と修正」に限定してください。 一から書く体制は続きません。月2本なら、院長の負担は月1〜1.5時間です。
内部リンク設計

症状ページから予約までの導線を、内部リンクで明示的に作ってください。放置すると、症状ページが孤立します。
リンクの張り方
| リンク元 | リンク先 | アンカーテキストの例 |
|---|---|---|
| 症状ページ | 診療メニューページ | 「当院の眼底検査について」 |
| 症状ページ | 別の関連症状ページ | 「目のかゆみが続く場合」 |
| 症状ページ | 初診の流れ | 「初診の流れと持ち物」 |
| 診療メニューページ | 症状ページ | 「飛蚊症の症状と受診の目安」 |
| 診療メニューページ | 予約ページ | 「ウェブから予約する」 |
| 初診の流れ | 予約ページ | 同上 |
| トップページ | 主要な症状ページ | 「よくご相談いただく症状」 |
アンカーテキストに「こちら」を使わないでください。 リンク先の内容を示す語を入れると、検索エンジンが関係性を理解しやすくなります。
各ページのリンク本数
| ページ | 内部リンク本数の目安 |
|---|---|
| 症状ページ | 3〜5本 |
| 診療メニューページ | 5〜8本 |
| トップページ | 主要ページすべて |
内部リンクが3本未満のページは、孤立ページになりやすくなります。新しい症状ページを公開したら、既存ページからも必ずリンクを張ってください。
地域名の入れ方
来院層のページには地域名を入れます。ただし地域名だけを差し替えたページを量産すると、重複コンテンツとして評価が下がります。
作るべきページ
| ページ | 狙うキーワード |
|---|---|
| アクセスページ | 〇〇駅 〇〇科 |
| 診療時間・休診日ページ | 〇〇科 土曜、〇〇科 夜間 |
| 診療メニューページ | 〇〇市 〇〇科 |
アクセスページに入れる内容
- 最寄り駅を3つまで、それぞれの徒歩ルート
- バス停の名称と本数
- 駐車場の台数と入口の位置
- 周辺のランドマークからの道順
- 車で来る場合の目印
地図の埋め込みだけのアクセスページでは足りません。 テキストで具体的に書いてください。患者にとって実用的であり、地域キーワードとの関連性も高まります。
内部SEO対策
技術面で実際に問題になるのは、表示速度・スマートフォン対応・料金表の画像化の3点です。
| 項目 | 確認方法 | 目標 |
|---|---|---|
| 表示速度 | PageSpeed Insights | LCP 2.5秒以内 |
| スマートフォン | 実機で確認 | 横スクロールが発生しない |
| 料金表 | ページのソースを確認 | HTMLの<table>で組む |
| タイトルタグ | 各ページで固有か | KW+医院名、30字前後 |
| 見出し構造 | H1が1つ、階層が正しいか | 崩れていない |
| 画像のalt | 全画像に設定されているか | 設定済み |
| 構造化データ | MedicalClinic・FAQPage・BreadcrumbList | 実装済み |
| SSL | 全ページhttps | 対応済み |
| サイトマップ | Search Consoleへの送信 | 送信済み |
| 404 | リンク切れの有無 | ゼロ |
料金表を画像にしない
画像内の文字は、検索エンジンもAI検索も確実には読めません。 料金表をデザイン画像で作っているクリニックが多くあります。「〇〇 費用」で上位を狙うなら、必ずHTMLのテーブルで組んでください。
医療広告ガイドラインとの関係
症状ページも医療広告規制の対象です。医院名が特定でき、受診を誘引する内容であれば広告に該当します。
症状の一般的な解説でも、末尾に予約導線があれば誘引性が認められます。
症状ページでの注意点
| 項目 | 注意 |
|---|---|
| 効果の断定 | 「必ず治ります」「完治します」は不可 |
| 体験談 | 治療効果に関する患者の感想は掲載不可 |
| 比較 | 「他院より」「地域No.1」は不可 |
| 不安の煽り | 「放置すると手遅れになります」は公序良俗違反のおそれ |
| 自由診療の記載 | 限定解除4要件が必要 |
| ビフォーアフター | 症例ごとに付記事項を画像付近へ |
4番目に注意してください。 受診を促すために危険性を強調しすぎると、不安を過度に煽る表現として問題になります。「〇〇を伴う場合は当日受診が必要です」という事実の提示に留めてください。
詳しくは医療広告ガイドラインの解説記事をご覧ください。
AI検索への対応
AI検索に引用されるのは、定義が明快で、条件と数値が構造化されたページです。症状ページはこの形にしやすい領域です。
引用されやすい実装
| 条件 | 症状ページでの実装 |
|---|---|
| 冒頭に1文の結論 | 「飛蚊症とは、視界に浮遊物が見える症状です。」 |
| 条件が表になっている | 受診の目安を表で示す |
| 緊急性の基準が明確 | 当日受診が必要な症状を列挙 |
| 費用が数値で確定 | 保険適用時の目安を明記 |
| 監修者が明示されている | 医師名・資格・所属 |
| 最終更新日がある | ページ上部に表示 |
| 出典がある | 学会・公的機関へのリンク |
| FAQが構造化されている | FAQPageを実装 |
「受診の目安」を表にすると、AIが引用しやすくなります。 文章で説明するより、条件を行として並べてください。
引用されにくい書き方
- 「気になる場合は受診してください」だけで条件がない
- 「〜な場合もあります」が多く、確定した情報が少ない
- 監修者・更新日がない
- 料金表が画像になっている
効果が出るまでの期間
新規サイトなら6〜12か月、既存サイトの改善なら3〜6か月が目安です。
| 期間 | 起きること |
|---|---|
| 1か月目 | ページ作成。順位は動かない |
| 2〜3か月目 | 難易度0のキーワードから順位が付き始める |
| 3〜4か月目 | 表示回数が増える。クリックは限定的 |
| 4〜6か月目 | 主要な症状キーワードで20〜30位圏 |
| 6〜9か月目 | 10位圏へ。予約への影響が見え始める |
| 9〜12か月目 | 安定。指名検索も増える |
Search Consoleの「表示回数」で判断してください。 クリック数が増える前に、必ず表示回数が増えます。3か月で「効果がない」と判断して止めるのが最も多い失敗です。
記事を書く体制の作り方
院長の時間をどう確保するかが、継続できるかどうかを決めます。月2本を上限にしてください。
分担の型
| 工程 | 担当 | 所要時間 |
|---|---|---|
| キーワード選定 | 外注または事務長 | 30分 |
| 構成作成 | 外注 | — |
| 一次原稿 | 外注ライター | — |
| 医学的確認・修正 | 院長 | 30〜45分 |
| 規制チェック | 外注または事務長 | 20分 |
| 公開・内部リンク | 事務長 | 20分 |
院長の負担は1記事30〜45分です。月2本なら1〜1.5時間で回ります。
院長が確認すべき点
| 観点 | 確認内容 |
|---|---|
| 医学的正確性 | 記述に誤りがないか |
| 受診の目安 | 自院の方針と一致しているか |
| 緊急性の基準 | 過小・過大になっていないか |
| 自院の対応内容 | 実際に提供している検査・治療か |
| 断定表現 | 効果を保証していないか |
「自院で提供していない治療を書いていないか」も確認してください。 外注ライターが一般的な治療法を並べると、自院では対応できない内容が混ざります。
外注時の注意
医学的内容を外注ライターに任せきりにしないでください。YMYL領域では致命的です。
確認すべき質問
| # | 質問 | 望ましい回答 |
|---|---|---|
| 1 | 医療広告ガイドラインの最新改正を確認していますか | 具体的な内容を説明できる |
| 2 | 医学的内容の監修フローはどうなりますか | 院長監修を前提としている |
| 3 | 出典はどこから取りますか | 学会ガイドライン・公的機関 |
| 4 | 対象キーワードの検索数と難易度を出せますか | 実測値を提示できる |
| 5 | 被リンクはどう獲得しますか | 購入と答えたら除外 |
| 6 | 記事の著作権は誰に帰属しますか | 医院に帰属 |
| 7 | 契約終了後も記事を使えますか | 使える |
5番は必ず聞いてください。 被リンクの購入はGoogleのガイドライン違反で、ペナルティのリスクを医院が負います。
よくある失敗パターン
| # | 失敗 | 結果 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 1 | 診療メニューページだけ作る | 79万回の症状検索に入口がない | 症状ページを作る |
| 2 | 症状ページだけ増やす | アクセスは伸びるが予約が増えない | 来院層のページを先に作る |
| 3 | 受診の目安が曖昧 | 判断保留層が動かない | 具体的な条件で示す |
| 4 | 監修者情報がない | YMYL領域で評価されない | 医師名・資格・所属を明記 |
| 5 | 3か月で中止 | 順位が付き始めた段階で放棄 | 表示回数で判断 |
| 6 | 料金表を画像で作る | 検索・AIに読まれない | HTMLの表で組む |
| 7 | 季節性を無視 | シーズンに間に合わない | 半年前に公開 |
| 8 | 内部リンクを張らない | 症状ページが孤立 | 各ページ3〜5本 |
| 9 | 外注に医学的内容を任せる | 不正確な記述が残る | 院長が確認・修正 |
| 10 | 自院で対応していない治療を書く | 患者の期待とずれる | 提供内容と一致させる |
| 11 | 不安を過度に煽る | 公序良俗違反のおそれ | 事実の提示に留める |
| 12 | 「こちら」でリンクする | 関係性が伝わらない | 内容を示す語を使う |
自院サイトの診断チェックリスト
キーワード設計(8項目)
☐ 症状層・比較層・来院層の3層でページを設計したか ☐ 来院層(アクセス・診療時間)のページを作ったか ☐ 自院の診療科の症状キーワードを調べたか ☐ 各キーワードの検索数と難易度を確認したか ☐ 難易度が低いキーワードから着手しているか ☐ 季節性のキーワードを半年前に公開したか ☐ 各ページで狙うキーワードを1つに絞ったか ☐ 「何科を受診すべきか」に答えるページがあるか
症状ページの品質(10項目)
☐ 冒頭に1文の結論があるか ☐ 受診の目安を具体的な条件で示しているか ☐ 緊急性が高い症状を列挙しているか ☐ 何科を受診すべきか書いているか ☐ 自院で行う検査を書いているか ☐ 検査の流れと所要時間を書いているか ☐ 費用の目安を書いているか ☐ よくある質問を掲載しているか ☐ 自院で対応していない治療を書いていないか ☐ 不安を過度に煽る表現がないか
E-E-A-T(6項目)
☐ 監修医師名を明記しているか ☐ 認定団体名を併記しているか ☐ 最終更新日を表示しているか ☐ 出典(学会・公的機関)へのリンクがあるか ☐ 運営者情報(医院名・所在地・管理者名)があるか ☐ 構造化データで著者・監修者を記述しているか
技術(8項目)
☐ 全ページhttpsで配信されているか ☐ スマートフォンで横スクロールが発生しないか ☐ LCPが2.5秒以内か ☐ 各ページのタイトルタグが固有か ☐ 料金表がHTMLのテーブルで組まれているか ☐ 全画像にalt属性があるか ☐ 構造化データを実装しているか ☐ サイトマップをSearch Consoleに送信しているか
導線(4項目)
☐ 各ページに内部リンクが3本以上あるか ☐ アンカーテキストが内容を示しているか ☐ 症状ページから診療メニューへの導線があるか ☐ 各ページに予約導線が2箇所以上あるか
合計36項目です。
月次運用カレンダー
月6〜8時間で回る形にしてください。それ以上かかる設計は続きません。
| 週 | 作業 | 担当 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 第1週 | Search Consoleで表示回数・順位を確認 | 事務長 | 30分 |
| 第1週 | 表示回数が出ている想定外のKWを記録 | 事務長 | 20分 |
| 第1週 | 今月書く症状キーワードを1〜2本決める | 事務長 | 20分 |
| 第2週 | 構成を作る(H2の並びと入れる表) | 外注 | — |
| 第2週 | 一次原稿を受領 | 外注 | — |
| 第3週 | 医学的内容の確認・修正 | 院長 | 60分 |
| 第3週 | 規制チェック(断定表現・体験談・比較) | 事務長 | 20分 |
| 第4週 | 公開。既存ページから内部リンクを張る | 事務長 | 30分 |
| 第4週 | Googleビジネスプロフィールに投稿1本 | 受付 | 20分 |
合計3時間40分(院長は1時間)です。
書く順番
- 来院層(アクセス・診療時間・初診の流れ)
- 比較層(〇〇は何科?)
- 症状層の難易度0のキーワード
- 症状層の難易度10以下のキーワード
- 季節性のキーワード(シーズンの半年前)
「〇〇は何科?」ページの作り方
比較層のページは、症状層と来院層をつなぐ役割を持ちます。作っているクリニックが少なく、狙いやすい領域です。
患者は症状を調べたあと、必ず「どこに行けばいいのか」で迷います。
対応すべき迷い
| 患者の迷い | ページで答えること |
|---|---|
| 何科を受診すべきか | 該当する診療科と、その理由 |
| 内科と専門科のどちらか | 初診でどちらが適切か |
| 総合病院とクリニックのどちらか | 規模で選ぶ基準 |
| 紹介状が必要か | 必要なケースと不要なケース |
| 予約が必要か | 自院の受付方法 |
| どのくらい時間がかかるか | 検査と診察の所要時間 |
3番目に正直に答えてください。 自院で対応できない症状は、総合病院への受診を案内する。この誠実さが信頼につながり、結果として別の症状での来院を生みます。
ページの構成例
| 順 | ブロック |
|---|---|
| 1 | 結論(「めまいは耳鼻咽喉科または脳神経内科が対象です」) |
| 2 | 症状のタイプ別に受診先を示す表 |
| 3 | 迷ったときの初診先 |
| 4 | 当院で対応できること/できないこと |
| 5 | 紹介状の必要性 |
| 6 | 受診時の持ち物 |
| 7 | 予約方法 |
4番を書く価値
「当院で対応できないこと」を明記しているクリニックはほとんどありません。
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 患者の無駄足を減らす | 来院してから断る事態を避けられる |
| 信頼が上がる | 正直な情報として受け取られる |
| 検索の網が広がる | 「〇〇 対応していない」等の検索も拾える |
| 口コミの悪化を防ぐ | 「診てもらえなかった」という評価を避けられる |
症状ページの実例構成
「飛蚊症」を例に、実際のページ構成を示します。他の症状にも同じ型が使えます。
| H2 | 内容 | 狙う派生検索 |
|---|---|---|
| 飛蚊症とは | 定義を1文で。見え方の説明 | 飛蚊症 とは |
| 飛蚊症の見え方 | 浮遊物の形・動き方 | 飛蚊症 見え方 |
| 考えられる原因 | 加齢変化と病気によるものを分ける | 飛蚊症 原因 |
| 生理的な飛蚊症と病的な飛蚊症の違い | 表で比較 | 飛蚊症 治る |
| 受診の目安 | 条件を箇条書き | 飛蚊症 病院 |
| 当日の受診が必要な症状 | 光視症・視野欠損など | 飛蚊症 危険 |
| 何科を受診するか | 眼科である旨と理由 | 飛蚊症 何科 |
| 当院で行う検査 | 眼底検査・散瞳の説明 | 飛蚊症 検査 |
| 検査の流れと所要時間 | 散瞳後の運転制限も明記 | 飛蚊症 検査 時間 |
| 費用の目安 | 保険適用時の自己負担 | 飛蚊症 費用 |
| 飛蚊症は治りますか | 生理的なものは消えない旨 | 飛蚊症 治し方 |
| よくある質問 | 5問以上 | — |
「検査の流れと所要時間」で散瞳後の運転制限に触れてください。 患者が知らずに車で来院するトラブルは実際に起きます。書いておくと親切であり、「飛蚊症 検査 車」のような検索も拾えます。
H2の数と文字数の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| H2の数 | 10〜14 |
| 文字数 | 4,000〜8,000字 |
| 表の数 | 3〜6 |
| FAQ | 5問以上 |
競合の症状ページは3,000〜5,000字が中心です。表を使って情報を整理すると、同じ文字数でも情報量が上回ります。
既存サイトを改善する順序
新しいページを作る前に、既存ページの改善を済ませてください。すでにドメインの評価が付いているため、改善だけで順位が動きます。
着手順
| 順 | 作業 | 効果 |
|---|---|---|
| 1 | Search Consoleで表示回数のあるKWを確認 | 伸ばしやすい順に着手できる |
| 2 | 料金表を画像からHTMLへ | 「費用」検索に対応できる |
| 3 | 監修者情報を全ページに追加 | YMYL領域の評価 |
| 4 | 最終更新日を表示 | 情報の新しさ |
| 5 | 医療広告ガイドライン違反を修正 | リスクを先に消す |
| 6 | 各ページのタイトルタグを見直す | CTRが上がる |
| 7 | 内部リンクを追加 | 孤立ページの解消 |
| 8 | 診療メニューページに費用・所要時間を追記 | 検索意図への網羅性 |
| 9 | アクセスページを充実させる | 来院層の受け皿 |
| 10 | 症状ページを新規作成 | 入口を増やす |
1〜9で3か月、10から本格着手という進め方が現実的です。 既存ページの改善は、新規記事より短期間で結果が出ます。
タイトルタグの見直し方
Search ConsoleでCTRが低いページを特定し、タイトルを書き換えてください。
| 状況 | 対処 |
|---|---|
| 10位以内でCTRが2%未満 | タイトルが検索意図と合っていない |
| 表示回数が多くクリックがない | 数値や具体性を入れる |
| 医院名だけのタイトル | 症状名や診療内容を先頭に |
タイトルの書き換えは、記事を書き直すより低コストで効果が出ます。 月1回、CTRが低いページだけ見直す運用を組み込んでください。
競合分析の手順
「近所のクリニック」ではなく「検索結果で上に出ているページ」が競合です。無料で分析できます。
手順
| 順 | 作業 |
|---|---|
| 1 | 狙うキーワードをシークレットウィンドウで検索 |
| 2 | 上位10件のURLと運営者を記録 |
| 3 | 各ページのH2見出しを書き出す |
| 4 | 全ページに共通するH2を特定(=検索意図の核心) |
| 5 | 1〜2サイトだけが持つH2を特定(=差別化の余地) |
| 6 | 自院ページに共通H2をすべて入れる |
| 7 | 独自のH2を3〜4本追加する |
4番の共通H2は外せません。検索意図の核心だからです。 6番で漏らすと上位に入れません。
上位が誰かで戦略が変わる
| 上位の顔ぶれ | 打ち手 |
|---|---|
| 個人クリニックが多い | 情報量で上回る |
| 製薬会社・医療機器メーカー | 患者視点の実用情報で差別化 |
| 大手ポータルサイト | ロングテールに移す |
| 学会・公的機関 | 受診の目安と自院の対応で差別化 |
| 薄い記事ばかり | 大きな好機。網羅的に作る |
症状キーワードは、製薬会社や医療機器メーカーのサイトが上位にいることが多い領域です。 彼らは「受診の目安」や「検査の流れ」を書けません。ここが医療機関の優位点です。
自由診療を併設している場合
保険診療と自由診療は、商圏の広さと規制の重さが違います。サイト内で明確に分けてください。
| 保険診療 | 自由診療 | |
|---|---|---|
| 商圏 | 半径2〜5km | 都道府県内〜全国 |
| 患者の検索 | 症状名 | 施術名+費用 |
| 必要な記載 | 広告可能事項の範囲で足りることが多い | 限定解除の4要件が必須 |
| 費用 | 保険点数の目安 | 総額(税込)を明示 |
| 競合 | 近隣のクリニック | 全国のチェーン |
分けるべき理由
同じページに保険診療と自由診療を混ぜると、次の問題が起きます。
- どちらのキーワードでも上位に入れない
- 限定解除の要件をページ全体で満たす必要が生じる
- 患者が費用を誤解する
ディレクトリ構造で分けてください。 例として、保険診療は /shinryo/、自由診療は /jiyu/ の配下に置く形です。
自由診療ページに必要な記載
- 治療の内容(使用する薬剤・機器の一般名称)
- 標準的な費用(総額・税込)
- 治療期間・回数
- 主なリスク・副作用
- 効果に個人差がある旨
- 未承認医薬品・医療機器を用いる場合はその旨、入手経路、国内承認の有無、諸外国の安全性情報
- 問い合わせ先
美容医療を扱う場合は、美容クリニックのSEO対策もあわせてご覧ください(近日公開)。
サイトリニューアル時の注意
URLが変わるとSEOの評価がリセットされます。301リダイレクトを設定しないと、積み上げた順位を失います。
必ずやること
| # | 作業 |
|---|---|
| 1 | 旧サイトの全URLを一覧化する |
| 2 | 新サイトの対応URLを決める |
| 3 | 旧URL→新URLの301リダイレクトを設定する |
| 4 | 対応先がないページは最も近い内容のページへ |
| 5 | 新しいサイトマップをSearch Consoleに送信 |
| 6 | 公開後1か月は表示回数を毎週確認 |
| 7 | 404エラーを監視する |
3番を省略すると、検索結果からのアクセスがすべて404になります。 制作会社に明示的に依頼してください。依頼しないと実施されないことがあります。
リニューアル前に保存するもの
- 旧サイトの全ページURL一覧
- 各ページの本文(テキストとして)
- Search Consoleの過去16か月分のデータ(CSV)
- 主要キーワードの順位の記録
比較材料がないと、順位が落ちたときに原因を特定できません。
診療圏と商圏の考え方
診療内容によって商圏の広さが変わります。同じサイト内で、広域向けと近隣向けの設計を両立させてください。
| 診療内容 | 商圏の目安 |
|---|---|
| 一般内科・小児科 | 半径2km(徒歩・自転車圏) |
| 皮膚科・眼科・耳鼻科 | 半径3〜5km |
| 整形外科・リハビリ | 半径5km(車での通院) |
| 婦人科・心療内科 | 半径5〜10km(選んで通う) |
| 内視鏡検査 | 半径10〜20km |
| 自由診療(美容等) | 都道府県内〜全国 |
設計への反映
| 商圏 | 対応するページ |
|---|---|
| 近隣(2km) | アクセスページ、駅名ページ |
| 中距離(5〜10km) | 症状ページ+地域名 |
| 広域 | 症状ページ(地域名なし)、自由診療ページ |
「めまい 原因」のような症状キーワードは地域名を入れません。 全国から流入しますが、そのうち通える範囲の患者だけが予約します。流入数に対して予約数が少なくても、それは正常です。
指標としては、流入数ではなく「地域名を含む検索での表示回数」と「予約数」を見てください。
季節性キーワードの年間カレンダー
症状キーワードには季節性があります。公開が遅れるとそのシーズンを丸ごと逃すため、逆算して着手してください。
上位表示までに3〜6か月かかる前提で、公開月を設定しています。
| 公開月 | 執筆する内容 | 対象シーズン |
|---|---|---|
| 1月 | 花粉症、寒暖差アレルギー | 2〜4月 |
| 2月 | 新生活の健康診断、五月病 | 4〜6月 |
| 3月 | 手足口病、プール熱、日焼け | 6〜8月 |
| 4月 | 熱中症、汗による皮膚トラブル、虫刺され | 6〜9月 |
| 5月 | 夏の胃腸炎、食中毒への注意 | 7〜9月 |
| 6月 | 秋の花粉(ブタクサ等)、乾燥肌の準備 | 9〜11月 |
| 7月 | インフルエンザ、予防接種 | 10〜2月 |
| 8月 | 乾燥による肌トラブル、静電気 | 11〜2月 |
| 9月 | 冬の感染症、ノロウイルス | 11〜2月 |
| 10月 | 忘年会シーズンの胃腸、二日酔い | 12月 |
| 11月 | 年末年始の診療体制、救急の目安 | 12〜1月 |
| 12月 | 花粉症(翌シーズン分の更新) | 翌2〜4月 |
既存ページを毎年更新する
季節性ページは、毎年作り直す必要はありません。更新して最終更新日を新しくしてください。
| 更新すべき内容 | 例 |
|---|---|
| 流行状況 | 「本年は〇月から報告が増えています」 |
| 診療体制 | 予防接種の受付開始日 |
| 費用 | 自費の予防接種の料金 |
| 最終更新日 | 必ず更新 |
同じURLを更新し続けるほうが、新規ページを毎年作るより評価が積み上がります。新規で作ると、前年のページと重複コンテンツになります。
流行情報の扱い
流行状況を書く場合、出典を明記してください。
- 国立健康危機管理研究機構(感染症情報)
- 都道府県の感染症情報センター
- 自治体の発表
自院の観測だけで「流行しています」と書かないでください。 公的な情報を出典として示し、あわせて自院での受診状況を補足する形が適切です。
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| SEO | 検索エンジン最適化。通常の検索結果での上位表示施策 |
| MEO | Googleマップ・ローカル検索枠での上位表示施策 |
| KD | キーワードの上位表示難易度。0〜100で表す |
| 症状層 | 症状名で検索する層。検索数が大きいが受診意向は低い |
| 来院層 | 地域名+診療科で検索する層。受診意向が高い |
| YMYL | Your Money or Your Life。健康・資産に関わる領域 |
| E-E-A-T | 経験・専門性・権威性・信頼性。品質評価の観点 |
| 構造化データ | ページ内容を機械が理解できる形で記述したデータ |
| LCP | ページの主要な内容が表示されるまでの時間 |
| アンカーテキスト | リンクに設定する文字列 |
| AI Overview | Google検索上部に表示されるAIによる回答 |
クリニックのSEO対策に関するよくある質問
医療機関の担当者からよく寄せられる疑問を整理しました。
クリニックのSEO対策は何から始めればよいですか?
来院層のページ(アクセス・診療時間・初診の流れ)から作ってください。受け皿がない状態で症状ページを増やすと、流入を予約に変えられません。その後、比較層(〇〇は何科?)、症状層へ広げます。
症状ページを作れば予約は増えますか?
そのままでは増えません。症状キーワードで流入するのは大半が情報収集層です。受診の目安を具体的な条件で示し、診療メニューページと初診の流れを経由して予約に至る導線を作ってください。
どの症状キーワードから作るべきですか?
自院の診療科で検索数が大きく難易度が低いものからです。実測では眼科の「飛蚊症」が月49,485回で難易度0、耳鼻咽喉科の「めまい 原因」が月20,128回で難易度0でした。
検索数が大きいキーワードを狙えばよいのですか?
検索数だけでは判断できません。「手足口病」は月177,003回ですが、保護者が症状を調べる情報収集が中心です。一方「健康診断 再検査」は月1,690回ですが、検索した人はほぼ受診を必要としています。検索数と受診意向の両方を見てください。
医師の監修は必須ですか?
必須と考えてください。医療情報はYMYLに分類され、誰が書き誰が監修したかが評価に直結します。監修医師名、認定団体名を含む資格、所属、最終監修日を明記してください。
記事は外注してよいですか?
構成作成・一次原稿・規制チェックは外注できます。ただし医学的内容は院長が確認・修正してください。外注ライターが一般的な治療法を並べると、自院で対応していない内容が混ざります。
効果が出るまでどれくらいかかりますか?
新規サイトで6〜12か月、既存サイトの改善で3〜6か月です。2〜3か月目に難易度の低いキーワードから順位が付き始めます。クリック数より先に表示回数が増えるため、Search Consoleの表示回数で判断してください。
花粉症のページはいつ公開すべきですか?
前年の11〜12月です。上位表示までに3〜6か月かかるため、2月に公開してもそのシーズンには間に合いません。季節性のキーワードはシーズンの半年前に公開してください。
料金表を画像で作っていますが問題ありますか?
問題があります。画像内の文字は検索エンジンもAI検索も確実には読めません。HTMLのテーブルで組み直してください。
症状ページで受診を強く促してよいですか?
危険性を過度に強調すると、不安を煽る表現として公序良俗違反のおそれがあります。「放置すると手遅れになります」ではなく、「〇〇を伴う場合は当日の受診が必要です」という事実の提示に留めてください。
内部リンクは何本張るべきですか?
症状ページで3〜5本、診療メニューページで5〜8本が目安です。アンカーテキストに「こちら」を使わず、リンク先の内容を示す語を入れてください。
MEOとSEOはどちらを優先すべきですか?
MEOが先です。効果が出るまでの期間がMEOで1〜3か月、SEOで3〜6か月です。ただし「めまい 原因」のような症状検索はMEOでは拾えないため、最終的には両方必要です。
患者の口コミを症状ページに載せてよいですか?
治療内容や効果に関する体験談は掲載できません。医療広告ガイドラインで禁止されており、限定解除でも救済されない項目です。Googleマップの口コミを自院サイトに転載することもできません。
AI検索に引用されるにはどうすればよいですか?
見出し直後に1文の結論を置き、受診の目安を表で示してください。監修者名と最終更新日を明示し、FAQを構造化データとして実装します。条件と数値が確定しているページが引用されます。
記事は月に何本書くべきですか?
月2本を上限にしてください。院長の確認時間が1記事30〜45分かかるため、それ以上は続きません。本数より、受診の目安が具体的に書かれているかどうかが結果を左右します。
まとめ
要点を整理します。
| 論点 | 結論 |
|---|---|
| 最大の市場 | 症状キーワード。10診療科47語で月792,920回 |
| 難易度 | 47語のうち41語が10以下。ほぼ無風 |
| 突出した狙い目 | 飛蚊症(49,485回・KD0)、めまい 原因(20,128回・KD0) |
| 注意点 | 症状KWの流入は大半が情報収集層。そのままでは予約に至らない |
| 変換の鍵 | 受診の目安を具体的な条件で示す |
| 設計 | 症状層・比較層・来院層の3層。来院層から作る |
| 監修 | YMYL領域では必須。医師名・認定団体名・監修日を明記 |
| 季節性 | シーズンの半年前に公開 |
| 判断指標 | クリックより先に表示回数を見る |
| 体制 | 月2本。院長の負担は月1〜1.5時間 |
クリニックのSEOは、難しい技術より入口の数と受診判断の助け方で決まります。79万回の検索市場に入口がない状態は、それ自体が最大の機会損失です。
株式会社HUMEDITは、グループ11院・多科目の運営で培った知見をもとに、医療機関のサイト制作からキーワード設計、監修体制の構築、医療広告ガイドライン対応までを一貫してご支援しています。自院サイトの現状診断からご相談ください。
参考・出典
- Google検索セントラル|SEOスターターガイド
- Google検索セントラル|有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成
- 厚生労働省|医療法における病院等の広告規制について
- 厚生労働省|医療施設調査
- 本記事のキーワード検索数・難易度は Ahrefs API v3(country=JP)による2026年7月時点の実測値