CAP取得サポート
CAPとは
CAP(College of American Pathologists)とは、アメリカ病理学会を指し、世界最大規模の病理医および臨床検査技師の学会です。この組織は、病理学と臨床検査の質の向上を目指して、臨床検査の正確さや信頼性を確保するための様々なプログラムを展開しています。CAPは、世界108ヶ国以上にわたって活動し、22,000を超える臨床検査室に対してサービスを提供しています。これにより、臨床検査の標準化と質の向上に貢献しています。
CAPが派遣するチームによる検査と中間自己検査は、検査要件の基礎です。参加検査施設は、要請があれば検査チームを派遣します。
検査施設認定プログラムLAPに関して、ウェットベンチのプロセスはすべて詳細な標準操作手順書(SOP; Standard Operating Protocol)に記録されているため、装置とそれに対応するソフトウェアのバージョン、試薬キットと実行中に使用される個々のコンポーネント、コントロールと操作は全て追跡管理できるよう、バリデーションが可能です。これにより、プロセスの一貫性と信頼性が保証され、計算による修正、最適なアッセイ方法と条件の経験的決定が可能になります。
HUMEDITのCAP認定取得サポートサービス
株式会社HUMEDITが運営している東京衛生検査所は、アメリカの病理医団体が中心にしてはじまった第三者認証機関であるCAP (College of American Pathologists)の検査施設認定プログラムLAP (Laboratory Accreditation Program) に従って認定されています。
次世代シーケンサーを用いて提供する非侵襲的生前検査(NIPT; noninvasive prenatal testing)は(1)解析ウェットベンチプロセス、および(2)シーケンスデータのバイオインフォマティクス解析の2つのプロセスから成り立ってられます。
ウェットベンチコンポーネントには、以下のプロセスが含まれています:患者サンプルの取り扱い、DNAの抽出、断片化、分子インデキシング、遺伝子パネル用のターゲットの濃縮、アダプターライゲーション、増幅、ライブラリー調製、フローセルローディング、およびシーケンスリードの生成です。シーケンス生成はほぼ完全に自動化されており、数百万から数十億の短いシーケンスリードが出力されます。ウェットベンチでのワークフローに続いて、様々なアルゴリズムを用いたバイオインフォマティクス解析が行われ、短い配列リードを線形参照ヒトゲノム配列にマッピングおよびアラインメントします。マッピングとアライメントの後、染色体異常(トリソミー、モノソミー、微小欠失・重複)を検出します。
上記の操作について経験豊富なスタッフが、必要な書類(検査室の組織構造、機器リスト、品質保証/改善プログラム、品質管理プログラム、各検査分野の手順書サンプル)の英訳を含め、各企業のニーズに合わせたサポートを提供します。タイムリーな対応と効果的な解決策を提供し、認定のプロセスを円滑に進めます。CAP認定によって、日本の検査市場がよりグローバル化し、活発になっていってほしいという想いでサポートをしていきます。ご興味のある方は下記のお問い合わせからお気軽にご連絡ください。
CAPの歴史と使命
CAP(College of American Pathologists)は、1946年に米国臨床病理協会(ASCP)によって設立され、1949年から臨床検査データの標準化を推進してきました。設立当初から、医療分野での検査の正確性と信頼性を確保することに注力しており、その活動は世界中の医療機関に影響を与えています。CAPの使命は、臨床検査室の実践を標準化し、患者に質の高い医療を提供するための基準を確立することです。これにより、検査結果の信頼性と一貫性が向上し、患者の診断や治療に貢献しています。さらに、CAPは優れた病理医や検査技師、医療従事者の育成にも取り組んでおり、最新の知識と技術をもった人材を育成することによって、医療の質の向上を支えています。CAPは、教育プログラムや認定プログラムを通じて専門職の成長を促し、病理学分野の発展にも大きな役割を果たしています。これにより、医療の未来を支える重要な存在となっています。
CAPの主な活動
CAPでは、以下のような様々なプログラムを展開しています。
- ・国際臨床検査成績評価プログラム(CAPサーベイ): 臨床検査室のパフォーマンスを評価し、向上させるためのプログラム。
- ・技能試験(PT): 検査技能の評価と向上を目指したプログラム。
- ・解剖病理スライド: 解剖病理学の教育目的のためのスライドコレクション。
- ・臨床検査室認定プログラム(LAP): 国際的な品質基準への準拠を証明するための認定プログラム。
- ・品質マネジメントプログラム: 臨床検査室での品質管理の実践をサポートするプログラム。
- ・各種教育プログラム: 検査技師や医療従事者向けの教育プログラム。
- ・臨床検査関連の最新情報: 最新の臨床検査に関するニュースや情報の提供。
- ・臨床検査向け出版物: 臨床検査関連の研究やベストプラクティスに関する出版物。
CAP認定とは
CAP認定とは、College of American Pathologists(CAP)によって実施される厳格な認定プログラムであり、臨床検査室がCAPの定めた高い品質基準に適合していることを証明するものです。CAP認定を受けるためには、一連の詳細な基準や規定に基づいて運営されている必要があり、これには設備、手順、スタッフの資格、試験方法、品質管理体制などが含まれます。また、定期的に外部審査が行われ、その基準を維持しているかどうかの評価が行われます。CAP認定を取得することは、検査室が信頼性の高い検査結果を提供し、医療の質を支えるための重要な指標とされます。この認定により、患者の診断や治療に使われる検査データの精度が保証され、医療機関や患者に安心感を提供します。さらに、CAP認定は国際的な標準に従った検査室運営を示すものであり、世界中の医療機関にとって信頼性の高い証明となります。これにより、医療の質の向上に大きく貢献しています。
CAP認定は、以下の4点が審査されます。
1点目は、検査施設所長の資格・責任・役割および役割と責任の委譲です。
2点目は、検査室の物理的資源です。スペース、機器、備品、通信およびデータ処理システム、試薬およびその他の供給品、換気、配管ガスおよび水、公共設備、保管および廃棄物処理などが審査対応されています。また、患者、検査室職員、訪問者を危険な状態から保護することも含まれます。
3点目は、品質管理です。これには、検査システムのバリデーション、分析前・分析・分析後プロセスの品質管理、技能試験、および継続的な性能改善方法が含まれます。
4点目は、プログラムの管理要件です。基準、認定条件、および認定チェックリストに規定された要求事項を遵守しなければなりません。
CAP認定は、CAPによって行われるプログラムで、検査室がCAPの基準に適合していることを示すものです。CAP認定を受けるためには、検査室は一連の基準に従って運営され、定期的な評価を受ける必要があります。CAP認定は、検査室の品質と信頼性を向上させ、医療の質を確保するための重要な手段です。
CAP取得のメリット
・品質と信頼性の向上
CAPの認定を取得することで、検査室は国際的な品質基準に準拠し、高品質な検査を提供していることを示すことができます。これにより、他の検査室との差別化を図ることができます。
・世界的な信頼の確立
CAPの認定は、国際的な品質基準に適合していることを示すため、世界中の患者や医療従事者からの信頼を得られます。
・専門家のコミュニティへの参加
CAPのメンバーシップは、世界中の専門家との交流の場を提供しています。CAPの認定を受けた検査室は、専門家のコミュニティに参加し、知識や最新の情報などを共有することで、業界全体の向上に貢献します。
・未来への投資
CAPの認定を受けることは、検査室の未来への投資になります。CAPの基準に準ずることで、患者のニーズに応えるための高度な技術や設備を導入し、医療の未来を築くための基盤を構築することができます。